ソフト身欠きにしんの製造工程は、他の製品タイプ(八分乾・本乾)と乾燥期間の違いありますが、加工の基本的な工程は変わりません
写真は内臓を取り出した後の鰊(にしん)を自動3枚おろし機(写真右側の機械)に入れて加工するところです。
水で軽く洗浄した鰊(にしん)を一匹ずつ手作業で自動3枚おろし機の入口に入れていきます。
入口から入れられた鰊は、ベルトによって機械の中に引きこまれ、高速に回転するカッターで3枚におろされます。
自動3枚おろし機出口の様子です。写真ではわかりにくいですが、鰊(にしん)が見事に3枚におろされた状態で出てきます。
通常、鰊(にしん)を3枚におろす工程は、5~6時間乾燥させて加工しやすくしてから行うのですが、機械を使うことで3枚におろすまでの工程を短縮することができます。
3枚におろされた鰊(にしん)はコンベアにのって次の工程へと運ばれていきます。
後の工程で鰊(にしん)を扱いやすくするために、鰊(にしん)の頭の部分に棒を通しているところです。
洗浄の工程や乾燥の工程は鰊(にしん)を棒に差した状態で取り扱います。
ちなみに、昔は縄で鰊をまとめて結束していたそうです。
鰊の洗浄を入念に行い、乾燥させる前に台車に積まれた状態の鰊(にしん)です。
次の乾燥の工程では、台車に積んだ状態のまま乾燥庫に入れます。
乾燥庫の扉です。
庫内の温度と湿度を保つため、厚い扉は気密性が高く頑丈に造られています。
扉の窓から見た乾燥庫の内部です。台車に積まれた鰊(にしん)が並んでいます。
ソフトタイプの身欠きにしんは、乾燥庫内で1日かけて乾燥させます。
乾燥庫内の温度と湿度を自動制御している装置です。
品質の良い身欠きにしんをつくるため、乾燥させるのに最も適した温度と湿度に自動的に調整してくれます。
また、乾燥庫には「ヒートポンプ」と呼ばれる技術が使われています。
最近では、住宅の給湯器などにも使われ始めた技術ですが、身欠きにしん製造の世界では数十年前から採用されています。